最近の高専ロボコンに感動したブログ

高専ロボコン第30回大会も近いということで最近の高専ロボコンに感動した自分が満足できそうなデータベース構築のために情報を蓄積していくためのブログです。

次回の活躍を期待しています

 とりとめもなく徒然と書いてしまいました。また、ただの高専ロボコンファンの一つの見解、推測、願望ですので、不快に思うかたもいらっしゃるかもしれませんが、悪しからず。

発端

 先日、四国地区大会を拝見しながら呟いたことに端を発し、これまでの強さが嘘のようにAB両チームともに全国大会へ行けずに敗れてしまった香川高専詫間キャンパスチームの現状が参加学生の保護者のブログで触れられてから、百家争鳴ではないがそれぞれの理想論が語られたり、心配の声があがったり、所々で微かにちょとした話題になっていたようだ。いずれにせよ、詫間キャンパスチームに申し訳ない気持ちが強くなってきたので、学生当時の私からすれば羨ましく思ったに違ないこと、そして強い詫間の早急な復活を期待するものであったことを書いて、もし誤解があれば解いておきたい。

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ハンディキャップ

 旧高松高専との併合でカリキュラムの変更があったかもしれないが、旧詫間電波高専から続くキャンパスでは機械系学科がなく*1、授業でも製図や機械要素、加工学、そして四力*2と呼ばれる機械系の授業は全く行われていないはずである。高専ロボコンではどちらかといえばそうした知識と技術が基本的にないと何試合にも勝つような機体を作り上げるのは大変難しいだろう*3。だが、そうしたハンディキャップを指導担当者の指導と開発体制などで乗り越えてきたのだろう。

三崎教授

 指導担当者の三崎教授は高専ロボコンの地区大会が始まる前後あたりの大会から学生を指導されていたそうで*4、当時のロボットの名前にも先生の名前が含まれていた。古くからの高専ロボコンファンの方であれば記憶されているとおもうが、1991年第4回大会「ホットタワー」全国大会で試合巧者ぶりを発揮してベスト4の成績を残したRoMiMa-IIがそれである。「RobotはMisaki研究室にMakasero」の頭からアルファベット二文字をとってRoMiMaである。奇しくも今大会と同じく箱積みがテーマであるが、当時から動きが良く、主体的なアイディアはもとより、機体の各所で具現化されている創意工夫とデザインセンスの良さが記憶に残り続けざるを得ない*5。勝敗に拘り、味も素っ気もない見た目の機体が多かったが、その拘りの賜物である数々の記録は最強チームの証である。地区大会では優勝16回、9連覇、そして全国大会では優勝4回、準優勝2回、準決勝進出(ベスト4)5回、唯一の連覇、大賞と優勝を同時に達成が1回と、その成績はどのキャンパスのチームも追いつけていない。*6

強さを育む

 その強さを育んだものは一体なんであったのか?その一つの礎を垣間見たことがある。あるとき、全国大会直後のある飲食店で、偶々であるが、私の母校と旧詫間電波高専のチームが慰労会をしていた*7。大広間を二つに仕切った隣り合う部屋でそれぞれ宴が行われていたはずだったが、私達が賑わい騒いでいた一方で、彼らは指導教官を中心に反省会を続けていたのである*8。私はその様子を偶々隙間が空いていた戸と戸の隙間から伺えたのと、お隣があの詫間電波のチームと耳にしたので、親睦を深めようと挨拶に伺おうとしたが、空気を察してそっと戸の隙間と閉じた。あの時は、キャンパスカラー、チームカラーの違いに驚いただけであったが、大会が続き、当時を振り返ってみると、ある意味で大変よい結果に繋がっていると思えている。彼等のように全国優勝などの好成績を目標にしている後輩達が達成できずにいる時期であったので、羨ましい限りであった。彼等は全国優勝していたとしても反省会を行っていたのではないかとさえ思う。後々、思い出すように、例えば高専ロボコンであれば学校便りなどに掲載する文章を執筆するなどして、個々に反省と感謝を表明するのはよくあることだろう。それに対して、一同が会して記憶が新しいうちに次へ繋がる行動をする、思ったことを伝えておく、意見交換するのは、仕事に就いた諸氏もあまりないかもしれないが、効果が高いことなのかもしれない*9。少し異なることかもしれないが、プロの将棋では感想戦という勝負後に互いに重要な局面について意見交換する。スポーツでも試合後にプレスにインタビューされて試合を振り返ってその選手なりのコメントを残さなくてはならない。勝負事には必須であるべきことなのかもしれない。

 強さの理由をもう一つ挙げることができる。それはかつて放送された全国大会番組で明かされたことであるが、どんなに課題が難しくても動かずに敗れることは殆どなく*10、機体の持つポテンシャルを100%発揮させて勝ってこれたのは大会までに何度も試作と改良を重ねていたからである*11。他のキャンパスでも同じようにしたことがあるかもしれないが、取材で訪れた詫間キャンパスの部屋には尋常じゃない数の試作残骸が転がっていて*12、その数は他校とは何倍も違うことが想像される。前回大会で全国優勝した奈良高専も開発・試作・改良が円滑に進められるように購買プロセスを改善したきたそうであるが、恐らく詫間キャンパスも同様であろう。もしそうであれば、詫間キャンパスの場合、ほぼ未成年の学生達が拠出して試作や改良を何度も行うための資金を賄えているとは到底思えないので、指導教官がファイナンスを管理していると想像するのは大きく外れたことではないだろう。

 たった二つの事例、しかも一つは推測に過ぎないが、それらから想像するに、指導担当者の三崎教授は出来るだけ学生に開発に集中できる環境を整えた上で、モノを作る楽しさだけではなく、勝利のために努力する大切さを指導されているのだろう。地域的な特色で勝利に拘る学生が入部しているのか、指導なのかわからないが、詫間キャンパスの勝利に貪欲な姿勢は昔から変わりなく、時にその拘りを揶揄されたり、名指しも同然でルールブックの冒頭で批判されていることもあったが、自分達が築き上げたものを修正するほど影響は受けていなかったようで、むしろ益々強くなっていった。そして、あらゆる意味で強さのある詫間キャンパスのチームに学生であったなら所属してみたい憧憬と尊敬の念は私から絶えることはない。 

負けを知る

 強いチームもいつかは負けるときが来るのだが、強いリーダーシップやマネージメント、そして経験者を失うと脆いものだと思う。しかし、光明は見えていて、負けを糧とする姿勢に次回の活躍を期待せずにはいられない。

横綱と多様性

 30年近くも続いていると強豪校が自然とでてくるものであるが、古豪はなかなか復活せずにいる。唯一その強さをなんとか保っているのが詫間キャンパスであろう。大相撲が行われる国技館を借りて開催しているので横綱と例えてもよいだろう。私がこのチームを些細ながらも応援するのは、高専ロボコンには横綱が居て欲しいからであり、そして偶然にも全国大会で何度も対戦しているにも関わらず一度も詫間キャンパスに勝てたことがない母校のチームが再び対戦するまで横綱でいて欲しいからでもある。またチームの在り方はキャンパスの特色にあわせて多様であってよいと思う。他人が事情も知らずに、時に居丈高にも感じ取れる風に、批判するものではないと思う。横綱を維持してくれるなら特異に感じることでも称賛したいし、今大会は怪我で休場しただけと思いたい。

*1:おそらくそのはず

*2:熱力学、機械力学、流体力学、材料力学

*3:高専ロボコン程度ならそうでもないと仰る方を時々みかけます。私も大会によってはそう思うときもあります。高校生程度の物理学を知っているだけでよいときもありますし、数学そして電気・電子系の授業で微分方程式や行列方程式扱っていれば運動方程式やヤコビ行列を使った方程式等にアナロジーを働からせることができますし。

*4:ご本人や関係者に確認はしていません

*5:そうではなかった大会もありましたが

*6:対して、最高のチームはどこでしょうか?

*7:この話は最近何度もしていますが出さないわけにはいかないでしょう。

*8:丁度お話されていただけかもしれませんが。

*9:何か騒動が起こったときは冷却期間が必要なこともありますが、そこはマネージメント力を発揮して頂きましょう。

*10:そのはずですが、記録を全て調べたわけではないので、イメージで語っております。

*11:番組放送時のことであり、最近のことはわかりません。今大会はどうだったのでしょうか?

*12:演出かもしれません。