ロボット名データベースのライセンスと著作権 その8
ある大会に出場したロボット名を並べただけでは著作権などを申し立てることは難しく、そうしてあるだけの先日公開した高専ロボコンデータベースの試作サイトで表示されている情報は何方でも自由に利用できます。
高専ロボコンデータベースの試作サイト:kosen-robocon-db-01
表示の工夫や、様々な情報を加味していくと創作性が生じ、著作権が発生します*1。また、情報を扱っているプログラムコードなどにも同じく著作権が発生します。その試作サイトでは、プルダウンメニューで学校(キャンパス)や大会名が選択されると、JavaScriptで書かれたプログラムどおりにクラウド上のデータベースにアクセスして選択されたキーワードで検索した情報を表示しています。そのプログラムにもはやはり著作権が発生しています。
これから少し先の将来にかけて、提供するデータベースの情報を精査したり、新たな情報を加味したり、より使い易いウェブサイトになるように本格的に(サーバー)アプリケーションを構築したりするにあたり、コミット可能な方々が現れやすいように、また様々な状況に対応しやすいように、開かれた扱いやすいライセンスを作成または取り入れることが肝要であると思っています。
オープン・ソース・ライセンス
広い意味でのデータベースやソフトウェア*2に対する開かれたライセンスといえば、オープン・ソースやクリエイティブ・コモンズですが、例えば次のサイトにあるように、様々なライセンスが考えだされてきました:
SPDX License List | Software Package Data Exchange (SPDX)
ソースの公開、著作者の表示など、細々とした扱いを除けば事実上同じライセンスと言ってよいものも並んでいます。これだけ並んでいると、どのライセンスを適用したらよいのか迷います。そこで、もう一度基本に立ち戻ってみます。偶然にも、オープンソースソフトウェアのライセンスについて詳しい、豊田高専OBの方が、最近記事や資料を公開していましたので、参考にしようと思います。
注目しておくべき要点
上記記事で、「注目しておくこと」は次の三つに纏められます:
- ソフトウェアの利用には許可(ライセンス)が必要である。利用とは、複製すること、配布すること、改変することであり、著作権者が許可する。
- Open Source InitiativeがOpen Source Definition で定義している利用者の三つの権利(複製、配布、改変)を保障し、七つの条件を満たすライセンスが Open Source License である(条件の詳細は上記記事、またはOSDを参照)*3。
- 無保証
本日はこの辺で。
参考
OSDの注訳付き翻訳(八田真行訳、2004年2月21日 バージョン 1.9)