高専ロボコンデータベースをつくっていくブログ

高専ロボコン第30回大会を終えてこれからも面白いロボコンであってもらいたいということで最近の高専ロボコンに感動した自分が満足できそうなデータベース構築のために情報を蓄積していくためのブログです。

第31回高専ロボコンの課題とルールが発表されました

 データベースシステムは30回までの大会の試合の詳細まで入力できるように実装しましたが、今はバグ取りをしています。もう少しで公開しているサイトに反映できるでしょう。反映後も、機能が少ないので、開発は続きます。

第31回大会の課題とルールが発表される

 本日、現役生やファンが待ち望んでいた第31回高専ロボコンの課題とルールが発表されました。
www.official-robocon.com
発表前のリークや一瞥だけでもこれまでとはかなり違うことが窺えました。

 私はブログやTwitterなどでファンとして将来観戦してみたい課題やルールなどを度々書いたり、予想をしたりしてきました。2009年第22回大会"DANCIN' COUPLE"の課題とルールはほぼ的中としてよいでしょう。
d.hatena.ne.jp
その大会ほどではないですが、今回は、多くのロボコニスト、ロボコンファンの思いを反映したのではないか、または実行委員会や競技委員会の方々の思いとかなり一致したのではないと思います。

クローズアップ

 このブログを読んでいる皆さんも恐らく普段から希望や提案を披露されてきたと思います。ひょっとしたら参考や採用に至ったのかもしれません。今回の課題とルールのそのような箇所をクローズアップしてみたいと思います。

予選リーグ

 おそらく昔から多くの方に思われてきたことだろうと想像していることの一つに、半数ぐらいのチームがたった一試合でその大会を終えてしまい、単純なミスでスタートできず無念の涙を飲んだり、優勝候補や大賞候補と目されていても何かの都合で全国大会へ推薦されなかったことが多々あり、せめてもう一試合その機能や性能を発揮する場があれば、審査員の心象も変わり、違った大会結果になったのではないかということが挙げられると思います。そうしたロボットの例として、2015年第28回大会では、産技荒川Bの「わんちゃん丸」があります。それまでの大会で利用されてきたジェスチャー認識装置のKinnectだけでなく恐らく測域センサーも駆使して全て自動でポールに輪を入れていくはずだったロボットでしたが、トラブルによりスタートすらできず無念初戦敗退となり、全国大会への推薦もありませんでした。
kosen-robocon.hatenablog.jp

 既に学生ロボコンではリーグ戦によって実力上位チームを抽出するという予選が行われてきており、1年かけて開発してきたロボットを披露する場が最低2回もあります。以前私は半年で1回分の出場なのかと呟いたことがありました。そして今回倍以上の機会が与えられるのです。参加する学生のみならず、ファンにとっても、興味が沸くロボットや見事な動き、手に汗握る接戦をみる機会が増えてよいと思います。

 因みに今回の予選リーグは地区大会のみ行われます。*1

試合時間2分

 高専ロボコンは、最初はロボコンですらなく、スピードカーレースでした。その後も、先に対戦相手より先にゴールすると勝ちとなる、レース形式の競技が採用されてきました。得点の多さなどを競う競技であっても、Vゴールといった先に特定の条件を満たせばその時点で勝ちとする、レース状況がある競技も採用されてきました。これまでの30大会のうち半数以上がそうした先に勝利条件を達成すれば勝ちとなる競技で、試合時間の全てを使い尽くすことが少なく、試合開始から何秒かで試合が終了してしまうこともありました。*2そうした競技で試合時間に3分も必要だったのかと思っていた方もいたのではないでしょうか?

 今回、リーグ戦により増えた試合のために、試合時間が短縮されることになったかもしれませんが、2分となったことでより速さと正確さが求められ、スピーディーで目が離せない試合が展開されると期待しています。

ロボットの自律化・自動化

 ルールブックの1ページの「はじめに」に「ロボットの自律化・自動化」がこれからの高専ロボコンの長期テーマ*3であると宣べられています。奇しくも前回記事で、私も似たような内容の希望を表明していました。
kosen-robocon.hatenablog.jp

 ロボコン好きな一人の視聴者に過ぎない私は、直接的かつ批判的に書くことで波風を立てたくなかったので、これまではっきりとわかる形で書かなかったのですが、今回のルールブックには、直接的ではないにしろ、危機感、見劣り、そのほかネガティブな要素を滲ませながら、高専ロボコンの今後・将来を参加する学生に委ねるかのような文言が並んでいます。これまでも、高度なロボットの開発に挑戦してきたチームがありましたが、それを全チームに強いることを実行委員会の方々は英断したのだとして差し支えないでしょう。*4自律型のロボットにそれなりの実力を持たせるのは、これまでとは比べ物にならない努力と負担が学生に圧し掛かるでしょうが、これまでの大会と同様に凄いロボットと試合を見せてくれるものと信じています。

 ところで、今回のルール発表直前のTwitterをみていましたら、ロボコン好きのあまりに否定的か批判的に捉えられてしまう呟きをされていた方がいて、いくつか反応があったようですが、どの方もよりよいものにしたいからこそのことだと思います。*5

つづく

 書き過ぎましたので、後日つづきを書こうと思います。 

 

*1:ref. 第31回 アイデア対決・全国高等専門学校 ロボットコンテスト2018ルールブック4月26日版

*2:最短時間試合ってどの試合でしたっけ?

*3:第40回まで行うと宣言されている。まるで歩行がテーマだった時代のよう。

*4:見方によっては、遅まきながら、やむにやまれずといったところでしょうか?

*5:定期的にラジコンコンテストだとか、そういう発言はこれまで飛び出してきていましたね。