函館高専A I wanna get(アイワナゲット)
試合内容
北海道地区大会の初戦、1回戦第1試合で函館高専Aチーム「I wanna get(アイワナゲット)」は苫小牧高専Bチームの「トマキャッスル」と対戦した。開始から30秒ほど試合に動きはなかったが、32秒に苫小牧が1点先取すると、函館も41秒に1点得点して同点とし、59秒には自陣ポール2本目に輪をいれて2対1と逆転に成功した。その後両者輪の装填のためにスタートゾーンとスローゾーンの往復を繰り返していたが、2分40秒に函館が自陣ポール3本目を決めて3対1とリードを広げ、そのまま試合時間終了。函館が勝利した。
次の試合は、準決勝第1試合。旭川高専Aチーム「Orthrows(オルトロス)」と対戦。開始31秒で旭川に先に自陣ポール3本を先取され、リードされたが、その後函館も前の試合のように自陣ポールへ輪を入れ始め、1分24秒には自陣ポール3本目に輪を入れ、3対4と同点まで1点差に迫った。しかしここから両者輪の装填に時間が取られ、また輪が放てなかったり、入らなかったりで、3対4のまま試合は終了した。函館は負け、大会を終えた。
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特徴
- 移動システム:三輪オムニホイール+二輪補助輪
- 射出エネルギー源と格納方法1:二次電池
- 射出エネルギー源と格納方法2:二次電池+(金属製コイル?)バネ
- 射出装置1:押出カタパルト(サイド打撃型)(自陣)x1
- 射出装置2:バネ伸長弾性利用押出カタパルト(航空母艦型)(中央・相手)x1
- 照準/測位システム:超音波センサー(自陣)、なし(目視)(中央・相手)
- 通信システム:未確認
- コントローラー:自作
- 操縦者:1名
- 自律機能/自動機能:未確認
- 妨害装置:なし
射出装置
自陣ポール用の射出装置は、クランクとスライダーの接続軸がスライダーの回転軸に近づくとスライダーの動きが早まり遠ざかると遅くなるウィットウォースの早戻り機構を応用しており、回転するクランク軸とスライダー部の軸を近づけ、スライダーとクランクとの接続軸とは反対側を長く伸して、早送りになるときの振り幅を増幅させた機構となっている。クランクを所定の位置から回転させていくと、スライダー部の伸ばした側の「振り」が速くなっていき、輪を押し出すか、バットのように輪に打撃を与え、輪を飛ばす。全国でも唯一の機構であろう。*1クランクを一回転させるだけでよく、そのための制御装置はリレーとマイクロスイッチによるシーケンス制御回路でも十分であろう。参考になる資料を以下に挙げておく。また、超音波センサーとLEDライトを用いて、自陣ポールへの射出に最適な位置に機体が居ることを知らせるシステムも搭載している。*2
1.
2.
(厳密には上記の二つはスライダー部分の拘束が若干異なる)
3.
京都大学総合博物館 収蔵資料 > 技術史関係 > 機械系、精密工学教室 > アニメーションで見る機械メカニズム模型の動き (9) 早戻り機構
往復直線運動をしている青い部品は"I wanna get"の機構とは関係なく無視するとよい。