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最近の高専ロボコンに感動したブログ

高専ロボコン第30回大会も近いということで最近の高専ロボコンに感動した自分が満足できそうなデータベース構築のために情報を蓄積していくためのブログです。

鈴鹿高専B メカロン(メカロン)

  一月もすると課題・ルールが発表されるそうですが、それまでに今回のは終えたいと思っています。そうすると、これから1日2台ペースにしないといけません。

試合内容

地区大会

初戦2回戦第4試合

 富山高専本郷キャンパスAチームの「HON50(ホンゴー)」と対戦。

 鈴鹿のメカロン、試合開始から20秒あまりスタートできず。その間に富山本郷にリードされたが、30秒で2対2の同点に追いつき、35秒で鈴鹿が先に自陣ポール3本に輪を入れ終わった。富山本郷も38秒に直ぐに追いつき同点になるが、優勝候補の一つであったらしい*1カロンがここから本領を発揮し、鈴鹿の怒涛のポール奪取が始まった。

 先ず、中央ポール2.5mを同時に決め5対3(42秒)、続いて中央ポール3mを決め6対3(48秒)、相手陣中に決め7対3(1分16秒)、相手陣右に決め8対4(1分27秒)、最後のVゴールを1分44秒で決めて勝利した。この間、富山本郷はVゴールされる間際に中央ポール3mに決めて1点加点しただけだった。

3回戦第3試合

 岐阜高専Bチームの「Quoits Zwei(クオイツヴァイ)」との対戦。

 鈴鹿のメカロン、またスタート直後からトラブル対応でスタートゾーンからでられず、開始30秒からスタートした。駆動系のトラブルだったか?開始35秒で岐阜に自陣ポール3本を決められ0対3と大きくリードを許してしまっていた。鈴鹿はここから初戦のように巻き返しではなく、またスタートゾーンへ戻ってしまった。初戦よりも困難な状況にあるようだったが、1分過ぎようやく正常に戻ったのか、メカロンが試合を逆転していく。

 先ず、開始1分12秒でようやく自陣ポールに輪を入れ最初の得点とし(1対3)、ここから全ての次のポールに輪を入れるのに10秒未満で決めていき、1分24秒には得意の中央2.5mポールを同時に決めて5対4と逆転、岐阜も追いすがってくるが、その後も次々と決めていき、2分3秒に鮮やかにVゴール(9対6)を決めて勝利した。

準決勝第2試合

 対戦相手は福井高専Aチームの「Mr.イカフライ(ミスターイカフライ)」であった。岐阜高専の「Quoits Zwei(クオイツヴァイ)」と同様に、前の試合でVゴールに迫る8点で勝っているだけに気を抜けない対戦相手であったに違いなかっただろう。鈴鹿は今回も試合開始直後から動けず、中盤からの怒涛の逆転劇を魅せるのではなく、開始直後から、前の試合で見せていたような素早さをみせた。

 開始15秒で自陣ポールに3本決め、この試合では先に相手陣右に輪を入れてから得意の中央ポール2.5mを同時に決めた(6対2)。ここまで42秒である。中央3m、相手陣中、左と立て続けに入れ1分6秒でVゴール勝利を決めた(9対3)。本来の性能を遺憾なく発揮し、東海北陸地区大会の最速Vゴールを記録した。

決勝

 福井高専B「福輪来」との対戦であった。

 鈴鹿のメカロンにまたトラブルが出たのか、出遅れた。その隙に、福井が鈴鹿のスタートゾーン側の自陣ポール付近に輪を投げ入れた。妨害を画策したのであった。遅れてスタートゾーンを出た鈴鹿のメカロンは最初の自陣ポールに輪を入れらなかった。このとき、福井が放った輪に触れてはいなかった。心理的影響があったのだろうか?

 鈴鹿はそのまま自陣ポール2本を決めてから、一旦スタートゾーンに戻って自陣ポール用の輪を装填し、これまで魅せてきたような展開を始めた。スタートゾーンを出て、53秒に自陣ポール3本を決めると(0対3)、得意の中央2.5mポール同時奪取、そして中央3mポールも決めて1対6(1分)、相手陣ポールは幾つか外すしてしまうが、順調に決めて、1分49秒でVゴール(2対9)し、東海北陸地区大会を優勝した。

全国大会

初戦1回戦第4試合

 前日のテストランで鈴鹿高専のメカロンは18秒台のVゴールをしていた。この18秒というのは、特定の場所に静止して輪を短時間で大量に射出する戦術を圧縮空気をエネルギー源にした装置を以って実行する奈良高専の「大和(ヤマト)」や産技荒川の「荒鯊(アラハゼ)」のようではないロボットとしては驚異的な速さである。「荒鯊(アラハゼ)」が関東甲信越地区大会で記録した全地区および全国大会も含めた最速記録の12秒と比較しても同じ10秒台という意味で遜色はないだろう。

 対戦相手は小山高専の「輪Navi君(ワナビークン)」であった。2012年第25回大会「ベスト・ペット」以来の邂逅であろう*2。あの試合では両者ともにMicrosoft社製のジェスチャー(モーション)認識装置であるKinectの深度センサー(赤外線センサー)を距離センサーとして応用し、人間を追跡する機能を実現していたロボット同士が競った。鈴鹿の9個同時に球を入れられる「Emperor(エンペラー)」が勝ち、そのままベスト4まで進んだ。負けた小山高専の1球ずつ入れる「フレンドルフィン」は一番人気とロボコン大賞を得た。ただの高専ロボコンのファンに過ぎない私だが、これからのより高度なロボコンを期待させる印象的で象徴的な試合として記憶に新しい*3。今回奇しくも、鈴鹿のメカロンは射出装置を9つ搭載し、一方の小山の輪Navi君はフレンドルフィン譲りの装置を1つ搭載していた。あの時と同じであった。

 さて、試合の前にロボットとチームの紹介ビデオが流されるのだが、地区大会優勝候補であったAチームの「ピーチ」と合体させたことが示されていた。どのように合体したのかは詳しく解説されていなかった。

 試合が始まると地区予選を再現しているかのように、鈴鹿のメカロンはまたスタートゾーンから動けなかった。開始23秒で小山に小山の自陣ポール3本を先取されるが、鈴鹿のメカロンはまだ動けなかった。それを見て小山は判断したのであろうか、大きなを装填しにスタートゾーンへ戻っていった。動かないと見るや魅せる方向に戦術を切り替えられるのは少々屈辱的ではなかったか。

 44秒過ぎ、ようやく鈴鹿カロンがスタートゾーンからでた。ここから地区大会のときよりも速く7本のポールに輪を入れて逆転をしていく。53秒、同時射出で自陣ポール3本に輪を入れて3対3の同点とし、直後56秒にがら空きの相手陣ポールの左と右に決めて5対3とし、1分4秒に地区大会から性能を発揮していた中央ポール2.5mを同時に決めて7対3としたのだ。この20秒間の試合中の逆転は今大会でも最速の逆転シーンであろうし、メカロン本来の射出装置で相手陣ポールの中に放っていた輪が56秒で左右のポールと同時に入っていたら鈴鹿に圧倒的に有利な状況になっていたのであった。地区大会で搭載していた連射のための輪の装填装置を外したのだから一発で入れなければならなかったのである。ここが勝負の分かれ目、最もクリティカルなシーンであったのだから、全国大会名勝負ベスト10に入ってなかったのが残念なぐらいである*4

 鈴鹿は逆転後、輪の装填にスタートゾーンへ。その間、Vゴール狙いから大量得点狙いに切り替えていた小山の再逆転の機会を与えてしまっていた。1分18秒過ぎ、小山が中央ポールの複数本掛けに挑戦したが失敗し、1点加点するのみで、7対4のまま鈴鹿優勢のままであったが、1分33秒過ぎに突然、鈴鹿の得点が7点から5点と表示された。さらに、2分1秒、小山が中央ポール二本掛けに成功し、5対9と再逆転に成功した。試合結果が分かっているならこのとき7対9で、Vゴールに近いのは鈴鹿カロンであるのだが、装填が完了してスタートゾーンを出ようとしたときに、何かの違反があったのか、競技審判にスタートゾーン内で静止させられていた。試合時間が60秒もないのに静止させられる状況に陥ったところをみると鈴鹿が非常に焦っていたように感じられた。

 2分17秒に小山が中央ポール左に決め、1点加点して5対10とした後、やっと鈴鹿が最後の逆転Vゴール勝ちのため、中央3mポールと相手陣ポールの中を狙いに飛び出していった。スローゾーン中央に機体を据えて、相手陣ポール、そして中央ポールへ輪を射出した。しかし、相手陣ポールには入らず、スタートゾーンへ戻っていった。そしてそのまま試合が終了し、負けてしまった。

 2分22秒過ぎからの鈴鹿の振る舞いを見ていると、7対10であったこと、そして勝つか負けるは鈴鹿次第であることを分かっていたかもしれないが、仮に分かっていたとすると、中央ポール3mに入った時点で8対10、相手陣ポールの左右へ正確で同時射出ができるのだから、射出して引き分けに持ち込めたはずであるが、何故しなかったのか、出来なかったのか、引っかかる。

 実況も含めて観戦者は点数表示を見て5対10だと思っていたが、試合後に主審から8対10だと知らされた。単純に審判団と得点係りの間のコミュニケーションミスが疑われるが、この得点の混乱を招いたかもしれない輪の射出時に規定の大きさを超えてしまうことはあったのか、真相が知りたい。

鈴鹿高専B メカロン(メカロン) 画像URL

東海北陸地区大会 出場校テータチェック ページより

上記サイトの都合で画像が閲覧できないことがあります。

特徴

地区大会

  • 移動システム:四輪メカナムホイール
  • 射出エネルギー源と格納方法1:二次電池
  • 射出装置1:アーム押出しカタパルト(自陣)x1
  • 射出装置2:2モーターピニオン&ラック押出カタパルト(航空母艦型)(中央2.5m)x2
  • 射出装置3:ベルトコンベア押出カタパルト(航空母艦型)(中央3m・相手陣)x1
  • 照準/測位システム:レーザーポインター(方向)+目視(距離)
  • 通信システム:未確認
  • コントローラー:ゲームパッド+通信デバイス拡張
  • 自律機能/自動機能:未確認
  • 妨害装置:自陣ポール用の射出装置を代用

全国大会

  • 移動システム:四輪メカナムホイール
  • 射出エネルギー源と格納方法1:二次電池
  • 射出装置1:アーム押出しカタパルト(自陣)x4
  • 射出装置2:2モーターピニオン&ラック押出カタパルト(航空母艦型)(中央2.5m)x2
  • 射出装置3:2モーターピニオン&ラック押出カタパルト(航空母艦型)(相手陣左右)x2
  • 射出装置3:ベルトコンベア押出カタパルト(航空母艦型)(中央3m・相手陣)x1
  • 照準/測位システム:レーザーポインター(方向)+目視(距離)
  • 通信システム:未確認
  • コントローラー:ゲームパッド+通信デバイス拡張
  • 自律機能/自動機能:未確認
  • 妨害装置:自陣ポール用の射出装置を代用

射出装置

 中央ポール2.5mを狙う射出装置は地区大会・全国大会ともに100%の正確性と速さを誇っていて秀逸である。この装置に輪を供給する装置なかったことも精度に相当の自信があったことを想像させる。この性能は今大会で一番ではないだろうか?*5また、輪を飛ばす仕組みもユニークで、輪を引っ掛けるフックがついたラックかバーを二つの駆動装置で挟んで高速で押し出すことによって輪を飛ばす。その速さと力強さはエアシリンダー並みと言ってよいだろう。分からないことが一つある。ラックかバーが伸びきった時にどうやってモーターを止めているのだろうか。そのための電子回路またはソフトウェアが必要ないように機械的な工夫がされているのだろうか?

 中央ポール3mや相手陣ポールを狙う射出装置も相当の精度を持っている。中央ポール3mに限っては100%ポールに輪を入れている*6。こちらは高速で回転するベルトコンベアにフックをつけたような機構を採用していて地区大会では輪の装填装置があったが、全国大会では取り外されていた。その代わりAチーム「ピーチ」に搭載されていた射出装置が取り付けられたようである。また、位置を調整せずに、中央3mと相手陣の真ん中のポールを狙えたこと、そして相手陣ポールだけを狙ったときに距離の調整をしたことから、細かくは変えられないが、射出速度値が予め幾つか設定されていて、変更可能になっていたのではないだろうか。

書き足りない

 射出装置の設計をみると、AチームとBチームは同じ組織内で作られていて、ともに優勝を意識し作られてきたのだと推測する。また、今回最も早い日に地区大会が開催された地区のロボットであり、そして最近では他地区のロボットをインターネット経由の映像で確認することができることから、改良を施す期間が最も長かったロボットの一つであろう。確かに、速攻型をより進化させたが、スタート時のトラブルを解消できずにいた。あれは一体どんなトラブルであったのだろう?

 圧縮空気とエアシリンダ、ローラーも使わずに、連射も、速攻も実現した機体としてもうちょっと書きたいが*7、後日にしよう。

 

*1:伝え聞きですので確かではありません。悪しからず。

*2:大袈裟だろうか?よきライバルじゃないのかな?

*3:私のように思った人は好くなからず居ると思うのです。

*4:私はそう思っているんですけど、皆さんはどうでしょう。

*5:統計をとってないので私の印象と想像の範疇を超えませんが(^^;

*6:間違ってないはず。

*7:前の大会の、完全自動のロボットの伸縮装置を応用したのかな?