東京高専A 沼のかばさん(ヌマノカバサン)
試合内容
初戦、1回戦第2試合、群馬高専Aチームの「Hey!Hey!Bom!Bom!(ヘイヘイボンボン)」と対戦。東京の沼のかばさんはスタート準備が出来ていなかったのかトラブルが発生したのか、試合折り返しの1分半ぐらいまでスタートゾーンからでることが出来なかった。開始1分57秒でようやく自陣ポールの一つに輪を入れて2対1、そして直ぐにもう一つ入れて2対2の同点に追いつけたのも束の間、群馬に再度リードされて3対2とされてしまった。すぐに同点としたかったが、東京の沼のかばさんは輪の装填かトラブルかでスタートゾーンへ戻らざるを得なかった。再びスタートゾーンを出て、終了間際に放った輪は入らず、3対2で大会を終えた。
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特徴
- 移動システム:四輪オムニホイール
- 射出エネルギー源と格納方法1:二次電池
- 射出装置1:2軸2?モーターの挟み型ローラー?(横挟み)(汎用)x1
- 照準/測位システム:なし(目視)
- 通信システム:未確認
- コントローラー:ゲームパッド
- 操縦者:1名
- 自律機能/自動機能:未確認
- 妨害装置:なし
外装そして装飾
高専ロボコンで外装というと、多くは試合相手からの何がしかの干渉を防ぐため、また自身の失敗した振る舞いの影響を受けないために、規定の最大重量まで余裕があれば最善を尽くすという意味で取り付けたものから、最初から愛らしい見た目にに拘ったものまで、多種多様なものがあった。ルールで規定されることもあり、アルミ材や木材が剥き出しのロボットはまだまだ多いが減る傾向にあるようだ。*1
今回のルールの場合、相手の輪による干渉・妨害が可能であることから、予期せぬ衝撃を避けなければならぬロボットは外装を工夫する他に手段がない。骨組みを工夫するだけでもよいだろうが、板のようなもので遮蔽する必要があったロボットもあっただろう。相手の輪が装填装置や射出装置に絡んで影響があったのは少なかったが、電子回路や圧縮空気を格納するペットボトルとバルブ類などを守るために必要最小限の外装を施しているものが多かった。
沼のかばさんの場合は、他者に干渉させない・影響されない機能性があるだけでなく、分厚いグラマラスな装飾がメンバー達に板で遮蔽するよりも多くの精神的余裕を与え、さらに愛着が沸くようにカバを模した外装を纏っている。また躓いて沼のかばさんに寄りかかっても怪我をしそうにない。
最近のよくできた高専ロボコンに出場したロボットは、高専の宣伝のためもあってか、高専ロボコン以外の催しものに借り出されることがあり、多くは幼児や児童の前で披露したり操縦させたりすることがある。そういう用途まで念頭に入れて設計するならば、沼のかばさんのような外装は必須であろう。危険低減*2と同時に記憶に留めて貰わねばならないからである。*3
高専ロボコンでも産業用ロボットに匹敵するような高速でトルクふるな動力性能を持つものが作られるようになると、暴走時のメンバーへの危険低減という意味で衝撃吸収性能が高い外装を必須とするようなことも将来的にはあるのかもしれない。