答え合わせ 四国地区編
本日はNHK学生ロボコンが開催されましたが、ライブストリーミングによる生放送映像が提供されていなくて残念でした。贔屓のチームが予選を突破して活躍しているという呟きをみたので、テレビ番組でその活躍が視聴できることを楽しみに待つことにします。*1
高知高専
資料が見当たらず、残念。
阿南高専
資料が見当たらず、残念。
新居浜高専
資料が見当たらず、残念。
香川高専詫間キャンパス
資料が見当たらず、残念。
弓削商船
くま
資料が見当たらず、残念。
HIMEMADONNA
資料はあったものの、答え合わせには利用できず。
- 前田弘文・伊藤嘉基. "平成27年度ロボットコンテストに関する研究". 弓削商船高等専門学校紀要 38号. 2016-07-07.
http://www.orange.kirara.st/orange/research/2016/research2016_03.pdf
香川高専高松キャンパス
Beehive
解答とも言える資料が公開されていました*2:
駆動力源に朱雀技研の小型DCギヤードモーターRS-775GMシリーズを1輪に1個ずつ使用しているそうです。減速比は49-84:1ぐらいでしょうか?
装填機構は、輪を1段ずつずらしてマガジンに装填されていたとは気付けませんでした。輪の連射に頼る戦術に一本化したことで、自動装填装置の重要度が増したことを理解し、検討を重ね改良を加えたそうです。輪の装填時に輪を詰まらせていたロボットがどの地区大会でも一定数見られたことから、彼らの開発論や方針決定のエピソードは参考にされるべきでしょう。
装填装置のリミットスイッチも同様に簡易なもののようですが、射出角度調整装置の原点センサーは、傾斜センサーなどで絶対的な水平を原点にするのではなく、簡易にリミットスイッチが作動したら原点としたそうです。必要にして十分な機能に限る設計センス、作業時間や作業人員というリソースをロボットのダイエットやその他の機能に振り分けた開発センスも見逃せないでしょう。
2014年第27回大会「出前迅速」で全地区大会で最高の運搬枚数を叩き出した「ギッシャ」などで培われていた制御技術がローラーの回転速度維持や輪の射出角度調整装置の角度決め(位置決め)にも応用できたそうです。どちらの装置にも制御装置があるというのは記事で予想しておりました。射出角度調整装置がPIDではなくPDであるのは、ボールネジの回転による昇降のため、昇降速度がオーバーシュートを生じさせるほどではなく、誤差の蓄積が殆どないからでしょう。
もう少し詳しく知りたかったことを挙げておきます:
- ヘリカル加工をしていたそうですが、真円度はどんなものなのか?*3軸穴もこの加工で貫通させたのでしょうか?それとも機体の減量のための肉抜きだけに利用されたのでしょうか?
- 輪に直接触れるローラーと最終ギアとの間にカップリングがあるのでしょうか?
- 何故ワイヤ放電加工機で製作したアルミ製ギアが必要であったのでしょう?
- 輪を絶妙に押し潰す二つのローラーの間隙は黄金比だそうです。これはどういう意味で使っていたのでしょう?ローラーの直径と間隙との間にのような比があるということでしょうか?それともただの比喩でしょうか?
全く明かされていない秘密もあると思います:
- 照準は結局どうしていたのでしょう?どうやってポールを狙っていたのでしょう?
- 北九州高専"Wanna Be"の花守を打ち破れるという数理・物理的な解析はしていたのでしょうか?
全国大会出場チームの分析と対策を記したノートが幾つか公開されていました。奈良高専「大和」のサンバーストという大きな輪で中央ポールごとロボットが囲われて移動範囲が制限される可能性があることまでは分析できていなかったようです。*4
迅
資料が見当たらず、残念。
自陣ポール用射出装置のエネルギー源として利用していた金属製のバネは恐らく定加重バネでしょう。これは気づけませんでした。
自己採点
高松の2チームに関して言えば、このブログで述べた内容は甘い基準で及第点だと思います。