福島高専A おくとばす(オクトバス)
試合内容
東北地区大会の初戦、1回戦第1試合で福島高専Aチームの「おくとばす」は優勝校の一関高専Bチーム「百式砲(百式砲)」と対戦した。
3つ以上の輪を一斉に射出して短時間でVゴールを狙う一関の百式砲が相手陣中と左を残してVゴール開始17秒で7本のポールに輪を入れたのに対して福島のおくとばすは自陣ポール2本を決めたのみで、一関と同時に輪の装填のためにスタートゾーンに戻った。自陣ポール用の輪が3本しかなく、ポール2本目を外してしまい、本来ポール3本目に用いる輪を使ったためである。
39秒過、福島は先にスローゾーンへ飛び出し、自陣ポール3本目を決め(50秒)、ここから一関との得点差を縮めていった。
福島が中央ポール2.5m右に決め4対7(58秒)とした直後に一関がスローゾーンに戻ってきた。ここで福島は一関が守っていた相手陣中に向けて輪を放ったが入らず。妨害のつもりであったのだろうか。ここで他のポールを狙っていれば結果は違ったかもしれない。*1
福島も一関もどちらも輪が入らず装填のためにスタートゾーンへ舞い戻る。装填時間が長い一関の居ない間に、福島が先にスローゾーンに戻り、2分1秒に中央2.5m左、直後に中央3mを外して諦めた後の2分21秒に相手陣右に輪を入れて、6対7と迫った。
残り時間が無いが、輪が無くては逆転はおろか同点にすらできないので、福島は装填にスタートゾーンに戻った。一関が先にスローゾーンに戻り、自陣ポール中央の前で守りながら輪を放っていた。
2分40秒を過ぎて福島もスローゾーンに戻り、輪を放つが、それは一関に向けてであった。その輪は一関の機体に纏わりついただけだった。何故ここでがら空きの相手陣左を狙わなかったのか疑問が湧く。射出位置と方向を調整していると一関に動きを読まれて妨害される可能性はあったが、挑戦するべきであったろう。そして試合終了間際に福島は同点にできるかもしれない輪を放ち、一関の対空防御システムの輪を掻い潜ったが、入らず、6対7で負けてしまった。
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特徴
- 移動システム:四輪メカナムホイール
- 射出エネルギー源と格納方法1:金属製エアタンク
- 射出装置1:エアシリンダ押出カタパルト(押出型)(自陣)x3
- 射出装置2:エアシリンダ押出カタパルト(押出型)(中央・相手陣)x4?
- 照準/測位システム:なし(目視)
- 通信システム:未確認
- コントローラー:ゲームパッドx2
- 操縦者:2名
- 自律機能/自動機能:未確認
- 妨害装置:なし
射出装置
中央ポール3mに輪をいれられなかったが、相手陣ポールへも輪をいれることができており、射出時に仰角と位置さえ正確にあわせられれば精度よく輪がポールに入ることは期待できそうである。その仰角と位置調整のための支援装置が搭載されている。
4つ搭載されている中央・相手陣ポール用の射出装置の仰角はそれぞれ調整可能となっており、何度の仰角であるかを、金属製エアタンクが側面を前面とすれば右側面の7セグメントLEDアレイの表示機で4つのうちの1つだけ確認が可能となっている。恐らく、コントローラーのボタンを押すと仰角などの表示が定めた順番どおりに切り替わり、射出装置番号と仰角を表示する仕様であろう。射出位置を精度よく調整するためにセンサーを使っていると言及している資料はないが、機体移動専門の操縦者が射出位置を決めているらしく、位置決めが完了したら機体に搭載された白色のLED電飾を点灯させて仰角調整担当の操縦者に知らせる。実は、仰角担当の操縦者も仰角調整が完了したら赤色のLED電飾を点灯させて位置決め担当の操縦者にしらせることになっており、両方点灯したときのみ輪を射出する手筈(オペレーション)としている。大会では声援などで指示が聞こえ難いことがあるだろうし、必要にして十分な装置であり、手許にモニターなどを用意するよりは安く簡単であろう。
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*1:一関が輪を放つ前に輪を絡ませないと効果がないと思います。