高専ロボコンデータベースをつくっていくブログ

高専ロボコン第30回大会を終えてこれからも面白いロボコンであってもらいたいということで最近の高専ロボコンに感動した自分が満足できそうなデータベース構築のために情報を蓄積していくためのブログです。

舞鶴高専B 光鶴(コウカク)

 この記事を書くのは2度目。確かに「下書き保存」を押した記憶があったのですが、書いた記事が保存されていませんでした。Google Driveのように定期的に保存をしてもらえるとそういうことは無くなりますが、このブログにはそういう機能は無いようです。可能であるなら出来るだけ早くその機能を実装してもらいたいです。

 さて、ようやく西日本を終えるところまできました。学校・キャンパス数でもちょうど半分です。当初の想定していたものとは違ってきたところがありますが、このまま続けようと思います。

試合内容

 初戦は2回戦第1試合、明石高専Bチームの「輪投げ太郎(ワナゲタロウ)」との対戦。舞鶴の「光鶴(コウカク)」は全自動の機能を活かして開始17秒で自陣ポール3本決め3対0とリードし、直ぐに相手陣ポールにも1本入れて4対0と快調に試合が進んでいた。36秒過ぎ、直径2mの大きな輪を中央ポールに向けて飛ばしたが入らず、ここから調子が悪くなっていく。中央や相手陣のポールを狙うローラーを利用した射出装置への輪の装填がうまくいなかなくなってきていたものの、中央ポールにまた1本決め5対2(1分2秒)と明石を引き離した。ここからは舞鶴はスタートゾーンとスローゾーンを行ったり来たりしながら輪を放つが全く入らなくなってしまった。明石も調子が悪いのか実力をだせず、試合は結局5対3で舞鶴が勝利した。

 次の試合は優勝候補の奈良高専の「大和(ヤマト)」であった。試合が始まると、開始14秒で2対8と舞鶴側のポールを奈良が一つ外すも、そのポールに入ればVゴールされるという状況にされ、舞鶴が自陣ポール3本目を決めた直後に奈良の直径4mもある大きな輪(サンバースト)で残りのポールも決められ、近畿地区大会最速の21秒でVゴール勝利されてしまった(9対3)。

舞鶴高専B 光鶴(コウカク) 画像URL

近畿地区大会 出場校データチェック ページより

上記サイトの都合で画像が閲覧できないことがあります。

特徴

  • 移動システム:四輪メカナムホイール
  • 射出エネルギー源と格納方法1:ゴム
  • 射出エネルギー源と格納方法2:ゴム
  • 射出エネルギー源と格納方法3:ゴム+二次電池
  • 射出装置1:ゴム引張弾性利用カタパルト(パチンコ型)(自陣)x5
  • 射出装置2:ゴム引張弾性利用カタパルト(航空母艦型)(中央)x1
  • 射出装置3:ゴム引張弾性利用カタパルト(航空母艦型)(中央・相手)x1
  • 照準/測位システム:ロボット搭載のカメラから映像を手許のディスプレイで表示し照準器として利用
  • 通信システム:未確認
  • コントローラー:自作
  • 操縦者:1名
  • 自律機能/自動機能:未確認
  • 妨害装置:なし

射出装置

 自陣ポール専用の射出装置を搭載している多くのチームがその装置を3つしか搭載しないことが多かったのに対して、舞鶴高専Bチームの「光鶴(コウカク)」は5つも搭載し、試合に勝つための計算・論理をしているように感じることができて好きである。初戦の2回戦だけであったが、自陣ポール3本に輪を入れた。

 中央ポール専用の射出装置は複数本掛けも狙える直径2mの輪を飛ばしていた。この射出装置の使用時専用のステーでスローゾーン中央ポール側のフェンスに押し付けるなどして位置を合わせ、カタパルトに装填されている八つ折にされた輪を回転機構でトロイダル方向にカタパルトごと回転させておき、引っ張っておいたゴムの弾性力を開放することでカタパルトを長いガイドレールに走らせて輪を放ち、輪が回転しながら広がってポールを狙う仕組みになっている。テストランでも試合でもポールに入らず、機体を中央ポールに対して斜に構えたように位置あわせし、カタパルトを滑らすガイドレールも角度をつけられ、飛形が安定するように回転させているにも関わらず、恐らく想定外の方向に飛んでいってしまっているのは何故だろうか?ただ、ユニークな機構であるので最初の回転をどうやって与えているのか詳しくしりたい*1

 中央と相手陣ポールを狙う射出装置は、仰角の変更・調整を行うのに四節リンクが採用されている。この機構の採用理由が知りたい。地区大会番組でも触れられていたが、中央ポールと相手陣ポールの狙い方に関係がありそうなのだが、光鶴の設計者に詳しく解説されたい。何故単純な歯弧式のような、一つの軸周りに回転させて仰角を調整する方式を採用していないのか。

照準システム

 ロボット本体にカメラ(恐らくウェブカメラ)を取り付け、撮影した映像をリアルタイムで操縦者の手許のコントローラーに取り付けられたディスプレイに送り、相手陣ポールの射出角度調整の補助に利用している。こういうことに利用しようという発想自体は何年か前からロボコン大賞を受賞したチームなどが利用していたので新しくもないが、確実に無線で飛ばすためにどういうデバイスを利用しているのだろうか?また、位置あわせの補助としての情報は手許のディスプレイからどのように読み取っていたのだろうか? 

センチュリー 8インチUSB接続サブモニター PLUS ONE グレイッシュホワイト LCD-8000U2/W

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*1:歯車は見えています。