和歌山高専B 勝築梅(ショウチクバイ)
試合内容
初戦、1回戦に舞鶴高専Aチームの「鶴空(カックウ)」と対戦し、スタートゾーンに何度も戻って自陣ポールの3本しか獲得できなかった舞鶴に対し、輪を連射しまくってスタート前に搭載していた多数の輪を撃ち尽くした和歌山が6対3で勝利した。
2回戦第2試合、近畿大学高専Bチームの「Thunder Belt Z(サンダーベルトゼット)」と対戦した。近畿大学高専が自陣ポールに輪を入れるのに苦戦している最中に、和歌山は輪を連射して着実に得点を伸ばし、最初に搭載していた輪を打ちつくしてしまうが、8対2で勝利した。
準決勝第2試合に進み、優勝候補の一つと目されていた明石高専Aチームの「わっさん」と対戦した。試合は終始明石にリードされ、中央ポールの2本掛も決められ、1分49秒、12対5、明石のVゴールに敗れた。
連射は利くが、精度が今市の印象は拭えない。テストランでは3分でVゴールができたそうであるから、輪の飛ばせ方にもう少し注力するか、輪の大きさをもう少し大きくいsたらAチームの「梅王」程度に好試合が望める機体になったかもしれない。
NHK高専ロボコン ライブストリーミング サイト 近畿地区大会 出場校データチェック ページより
上記サイトの都合で画像が閲覧できないことがあります。
特徴
- 移動システム:三輪オムニホイール+2個のボールキャスター
- 射出エネルギー源と格納方法1:2次電池(+輪の送り出し用圧縮空気(ペットボトル))
- 射出装置1:2軸2モーターの挟み型ローラー(横挟み)(汎用)x1
- 照準/測位システム:なし(目視)
- 通信システム:未確認
- コントローラー:ゲームパッド
- 操縦者:1名
- 自律機能/自動機能:未確認
- 妨害装置:なし
移動システム
三輪オムニホイールを採用しているのは全国でも少数派であり、1地区に1チームあるかないかであった。この方式を採用するに至った理由を尋ねてみたい。
ボクシーなボディに三輪では、イングランドの三輪自動車としてよく名前が挙げられるリライアント・ロビンよろしく、不安定であったのだろう。カヌーのアウトリガーのように張り出した補助フレームの先に2個のボールキャスターが取り付けられて全方位的な安定性を向上させている。
Rolling a Reliant Robin - Top Gear - BBC
射出装置
Aチームの「梅王(バイキング)」と幾つかの部分共通化しているのではないかと思っている。射出角度は固定しており、自陣ポール、中央ポール(左右)、中央ポール(中)、相手陣ポールをローラーの回転速度で打ち分けているからである。ローラーの回転軸の向きは全く違っていて直交している。簡単に言えば、Aチームの梅王が水平・横・縦挟みとすれば、Bチームの勝築梅はAチームと比べれば垂直・縦・横挟みである。射出角度と初速の基本的設計、ローラーに直結しているモーター制御部分、コントローラーのあたりは基本が同じではなかろうか。輪の取り出しとローラーへの押出の装填システムも2アクションであるし、基本的なコンセプトは元々同じではないだろうか?ローラーの回転軸が異なる2台を出場させた香川高専詫間キャンパスと似たチーム運営なのだろうか?
輪の飛行姿勢がAチームの梅王と比べると安定せず、試合ではポールになかなか入らなかった。そのため連射に頼った戦術で、謂わば「数撃ちゃ当たる」方式であったとしてもよいだろう。2軸の横挟みローラーは飛行姿勢を一定・安定させるのは難しいのだろうか?
輪と接触するローラーの側面には、摩擦係数を上げるためなのか、シリンコシーラントでコーティングされていると地区大会出場校データチェックのページで紹介されている。ローラーの自体の素材では摩擦力が足りなかったようだが、Aチームのようにウレタンゴムの採用は検討されたのだろうか?
輪がポールになかなか入らなかったのは、ローラーの大きさと回転速度が適切に制御されていなかったのも大きいのではないだろうか?全般的なローラーの大きさと回転速度制御については後日に扱おう。
セメダイン JISシリコーンシーラント 8060 プロ 330ml カートリッジ クリア
- 出版社/メーカー: セメダイン
- メディア: Tools & Hardware
- 購入: 1人 クリック: 149回
- この商品を含むブログを見る