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最近の高専ロボコンに感動したブログ

高専ロボコン第30回大会も近いということで最近の高専ロボコンに感動した自分が満足できそうなデータベース構築のために情報を蓄積していくためのブログです。

金沢高専A 投げろ!ホースちゃん(ナゲロ ホースチャン)

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 これまで予想されているテーマとルールでは大会と番組を多数の方々が様々な見方で興味を持って楽しめるほど面白くするのが難いのではないかと思っています。また、試合の終了の種類(パターン)が極端に少ないと、終了までの経過・経路の種類もこれまでの歴史上少なくなってしまいますし、そうなるとロボットの型の種類・バリエーションも自ずと少なくなり、ただの性能発揮大会、または華美な装飾と演舞パフォーマンス大会に陥ってしまいます。さらに、規定・制限が、厳しかったり、対戦の意味をなさなかったりするとダイナミックな運動が期待できなかったり、対戦相手を牽制・翻弄するような俊敏な動き*1が見られなかったりして、興味が湧き難くなります。

 今回扱う金沢高専の投げろ!ホースちゃんはダイナミックであり、「輪花繚乱」のテーマ・ルールが秀逸であったことの証の一つでしょう。発表されるテーマ・ルールは投げろ!ホースちゃんのようなロボットが多数登場する可能性が高いものを期待しています。*2

試合内容

地区大会

 初戦は2回戦第8試合から。豊田高専Bチームの「YA・MA・TA(ヤマタ)」との対戦。序盤の自陣ポール3本に輪を入れるまではほぼ同時に達成(開始45秒)。金沢はこのまま接戦に縺れ込みたかっただろうが、中央ポールや相手陣ポールに輪を入れやすくするために、投げる輪を掴んでいる腕とは反対側の腕にカウンターウェイト代わりの輪を一つ掴ませておかないといけないようで、おそらくそのためにスタート地点に戻っていた。

 金沢の投げろ!ホースちゃんがスローゾーンに復帰した1分過ぎには、豊田のYA・MA・TAの中央ポール2.5m左にポールを入れており、4対3とリードされていた。そして豊田にさらにリードを広げられそうになったが、ここで金沢の投げろ!ホースちゃんがダイナミックに腕をぶん回して中央ポール2.5m右に輪をいれて5対4(1分43秒)とし、試合を折り返した。

 試合後半、豊田も輪の補充のためにスタートゾーンへ戻っていた。その隙に金沢は追いつきたかったのだが、外してしまった。そして豊田がスローゾーンに戻り、中央ポール2.5m右に決め6対4とした(2分41秒)。

 試合時間、残り20秒足らず。一つの輪を投げるのにそれ以上の時間が掛かる金沢の投げろ!ホースちゃんではあるが、最後まで諦めず*3、終了間際の2分59秒に中央2.5m左に輪を入れ6対5とするが、3分丁度に豊田に相手陣右に入れられ、最終的に7対5で負けてしまった。

 カウンターウェイトのための輪を積む時間を無くす工夫や改良ができて、豊田が輪の補充をしている間に放った輪が入っていたら、同点に持ち込めていたかもしれない。

全国大会

 初戦、1回戦第6試合、北海道地区を優勝した旭川高専「Orthrows(オルトロス)」と対戦した。開始37秒で旭川に自陣ポール3本を先に決められ3対2とされたが、51秒で追いつき同点の3対3。ここから地区予選で見せたように中央ポールに輪を次々とダイナミックに入れたかっただろうが全く入らず、相手陣ポール、中央ポールに淡々と入れていった旭川に6対3で負けてしまった。

金沢高専A 投げろ!ホースちゃん(ナゲロ ホースチャン) 画像URL

東海北陸地区大会 出場校テータチェック ページより

上記サイトの都合で画像が閲覧できないことがあります。

特徴

  • 移動システム:二輪駆動+四輪補助輪(オムニホイール)
  • 射出エネルギー源と格納方法1:二次電池
  • 射出装置1:ハンマー投げ型(汎用)x1
  • 照準/測位システム:なし(目視)
  • 通信システム:未確認
  • コントローラー:自作x2
  • 操縦者:2名
  • 自律機能/自動機能:未確認
  • 妨害装置:なし

移動システム

 二輪駆動だが、車体の四隅にそれぞれ一輪ずつ補助輪としてオムニホイールが配置されている。

 試合映像で確認できるが、常に六輪全てが接地していない。この影響があったのか、射出装置を回転させると二輪駆動システムの前進・後進方向に揺れていた。射出精度に影響はなかったのだろうか?

 射出位置合わせのために、スローゾーンのフェンスを利用しているチームが多かったが、投げろ!ホースちゃんも利用はしているが、触れさせてはいなかった。恐らく接地させると抜け出せなく罠を回避するためだと推測する。

射出装置

 高専ロボコンでは、公転運動している何かを直線運動に切り替えさせて飛ばすダイナミックなロボットが登場してきたが*4、投げろ!ホースちゃんの機構はどうなっているのだろうか。輪を掴み、離す装置の動力と制御系統は本体とは分離しているのだろうか?輪を離す角度がいつも同じだったが、どういう方法・機構で実現しているのか?*5

 身の回りにこういう機構を備えたものは恐らく無いはずである。仮にそうだとすると(ないとすると)、全くの独創的な機構ということになり、閃き、設計し、製作し、動かし、得点した方々を賞賛したい。

 カウンターウェイトとして輪を利用していたようだったが、ウェイト部品をずらす機構を作らずにそうした方がよい(楽だ!)とした経緯、判断はあったのだろうか?

 輪を回転する腕に装填する装置のエネルギー源には圧縮空気(ペットボトル容器利用)を利用している。

 因みに、北米などでカウボーイが輪を投げて牛などを捕らえることを"calf roping"と呼ぶらしい。


Calf Roping at Four States Fair & Rodeo 2015

*1:移動の早さではない。

*2:だからといって、同じのが沢山出場では興醒めで、多様性があるといいですね。

*3:試合後に得点が認定されずに同点・逆転になる可能性もあるからね。

*4:その代表はスターキングですね。

*5:ああいう機構をみると、いつも不思議に思っています。